確定申告で使う、ふるさと納税の「1年分の証明書データ」。紙の受領証明書との違いと、データで受け取れるかの見分け方

ふるさと納税の分を確定申告するときに添える書類について、国税庁の案内には、令和3年分以後の確定申告では、寄付ごとの受領書の代わりに、1年分の寄付額をまとめた「寄付金控除に関する証明書」を添付できると書かれています。しかも、この証明書はデータで受け取れることがあります。

ただ、「データでもらえる」のはどこで寄付した分でもよいわけではありません。2026年10月15日に、国税庁・総務省・マイナポータルの案内と、ポータルサイトの公式のヘルプを開いて、紙との違いと受け取り方、対応しているかの見分け方を確かめました。

(国税庁の案内では、この名前の「寄付」の「付」を「附」と書いています。この記事では「付」で書きます。)

紙の受領証明書と、1年分の証明書のちがい

寄付ごとの受領証明書1年分の「寄付金控除に関する証明書」
出すところ―特定事業者(ポータルサイトを運営する会社など)
まとめ方寄付ごと1年間の寄付額をまとめて記載
データで出すとき―XML形式(PDF形式は不可)

国税庁の案内によると、特定事業者は、この証明書をマイナポータル連携や、運営するポータルサイトからのダウンロードで提供するほか、郵送などで発行することもできます。データだけのところもあり、楽天ふるさと納税の公式ガイドには「紙での発行および、郵送は対応しておりません」と書かれていました。

データで受け取ったXMLは、e-Taxのホームページの「QRコード付証明書等作成システム」で書面に出力でき、その書面も確定申告書に添付できるとされています。

データの受け取り方は2通り

国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、証明書のデータを自動で反映させて、控除額を計算できます。データの取り方として挙がっているのは、次の2つです。

  1. マイナポータル連携で取得する:マイナポータルを「e-私書箱」または「民間送達・e-Tax連携サービス」と連携すると、証明書のデータをマイナポータル経由で受け取り、確定申告書を作るときに自動入力できます。国税庁の案内では、これを使えるのはマイナンバーカードを使ってe-Taxで確定申告書を提出する場合に限るとされています
  2. 特定事業者のポータルサイトからダウンロードする:XMLのファイルを受け取り、作成コーナーで読み込みます
どっちだと思う?

マイナポータルの画面から、証明書のXMLファイルを手元にダウンロードできる?

答え

できないワン。マイナポータルのよくある質問では、マイナポータルでは証明書のデータファイルは受け取れない、とされています。マイナポータル経由のデータは、確定申告書を作るときに自動入力するためのもの。ファイルが欲しいときは、ポータルサイトからのダウンロードだワン。

ポータルサイトの公式のヘルプでは

受け取り方は、サイトによって違います。公式のヘルプで確かめられた2つのサイトの例です。

  • ふるさとチョイス:1年間の寄付情報をまとめたデータファイル(XML形式)をダウンロードできる(2021年寄付分から)。申請は「マイページ チョイススマート確定申告」から。自動では発行されず、毎年、発行の手続きが要る。作成コーナーにアップロードして使う。国税庁の一覧では、マイナポータル連携は「e-私書箱」
  • 楽天ふるさと納税:楽天ふるさと納税での寄付を1つの電子データにまとめたものを証明書として発行。紙での発行・郵送はなし。マイナポータル連携は「民間送達・e-Tax連携サービス」(国税庁の一覧によると、令和7年1月にe-私書箱から変わった)

ほかのサイトの受け取り方は、それぞれの公式のヘルプで確かめてください。

データで受け取れるかの見分け方

いちばん大事な条件は、国税庁の案内のこの一文です。

※ 証明書を発行する特定事業者がマイナポータル連携に対応している必要があります。

国税庁の寄付金控除の案内

つまり、データで受け取れるのは、連携に対応しているポータルサイト・自治体の分に限られます。見分けるには、次の2つを見ます。

  • ポータルサイトで寄付した分:国税庁の「マイナポータル連携可能な控除証明書等発行主体一覧」の「ポータルサイトを運営する特定事業者が発行するもの」に、使ったサイトがあるか。一覧は令和8年2月時点のものなので、そのあとの変更は、各サイトの案内で確かめます
  • 自治体に直接寄付した分:国税庁の一覧では、連携に対応している自治体は、民間送達・e-Tax連携サービスを運営する株式会社Workthyのホームページで確かめるか、寄付先の自治体に確かめるよう案内されています

いくつかのサイトや自治体に分けて寄付した人は、寄付した先ごとに、データで受け取れるかが分かれることになります。

証明書のデータを使うまでの流れ(国税庁の案内から)

  1. 確かめる一覧(令和8年2月時点)寄付したポータルサイト・自治体が、マイナポータル連携に対応しているか
  2. 受け取る2通りマイナポータル連携(e-私書箱・民間送達・e-Tax連携サービス)か、ポータルサイトからダウンロード(XML)
  3. 反映する作成コーナー確定申告書等作成コーナーで、データを自動で反映して控除額を計算
  4. 書面にするならQRコード付証明書等作成システムXMLを書面に出力すると、その書面も確定申告書に添付できる

ワンストップ特例との関係

この証明書は、確定申告で使うものです。ワンストップ特例を申請していた人が確定申告をするときは、総務省の案内に気をつけたいことが書かれています。

  • 総務省の案内(PDF)では、確定申告をする人や、6団体以上にワンストップ特例を申請する人などは、特例が「適用されません」とされています。医療費控除の申告などのために確定申告をした場合も挙がっています
  • その場合は、確定申告で、ふるさと納税の分も申告する必要があるとされています
  • 総務省のワンストップ特例のページにも、ふるさと納税の有無にかかわらず確定申告をする人は、ふるさと納税の控除を受けるために、これまでどおり確定申告が必要とあります

国税庁の確定申告特集でも、適用の確認で「ワンストップ特例の適用ができません」となった人は、寄付金控除の適用を受けるために確定申告をする必要がある、と書かれています。ワンストップ特例のしくみは「ふるさと納税ワンストップ特例制度」にまとめています。

自分が確定申告をする必要があるか、控除がいくらになるかは、人によって違います。迷ったときは、国税庁の確定申告の案内や、住所地を所轄する税務署に確かめてください。

確定申告の前に、手元で確かめておくこと

  • 1年の間に、どのポータルサイト・自治体に寄付したか
  • その先ごとに、マイナポータル連携に対応しているか(国税庁の一覧・Workthyのページ・寄付先)
  • 使うサイトで、証明書の発行に申請が要るか(ふるさとチョイスのように毎年の手続きが要るところもある)
  • マイナポータル連携を使うなら、マイナンバーカードを使ってe-Taxで出すか

e-Taxでの申告の進め方は「ふるさと納税のe-Tax確定申告のやり方」に、操作の細かい手順は国税庁の「寄付金控除の案内」と「マイナポータル連携の案内」にあります。

※2026年10月15日時点の情報です。国税庁の確定申告特集は「令和7年分」のもの、対応している発行元の一覧は「令和8年2月時点」のものです。次の確定申告の時期には新しい案内が出るので、申告の前に国税庁の案内で確かめてください。

参考にした情報