数字で見るふるさと納税。受入額は約1兆3,314億円、住民税の控除を受けた人は約1,151万人。寄付は年末に集まる?

右肩上がりの棒グラフの横に立つ、はちまき姿の柴犬の絵

私はいつも、ふるさと納税の寄付が年末に偏ってしまいます。お礼の品の時期も、それにつられて偏りがちです。

では、全体で見ても寄付は年末に集まっているのでしょうか。そもそも、ふるさと納税はいま、どのくらいの規模なのか。総務省が2026年7月31日に公表した「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」と、総務省・国税庁の案内、民間の調べを、2026年10月16日に開いて確かめました。

寄付は年末に集まる? 総務省の調査には月ごとの数字がない

最初に分かったのは、総務省の現況調査には、月ごとの受入額は載っていないということでした。総務省のよくある質問や控除の案内にも、月ごとの数字は見当たりませんでした。「寄付の何割が12月に集まる」という公式の数字は、確かめられていません。

手がかりになるのは、民間の調べです。経済産業研究所(RIETI)のコラムとインテージの記事が、ふるさと納税をした人へのアンケート(Web調査)の結果を紹介しています。ここでの数字は受入額ではなく、その月に寄付した人の割合です。

寄付した年12月に寄付した人の割合9月に寄付した人の割合
2023年41.1%(最も高い)28.5%(12月に次ぐ)
2024年50.6%(最も高い)(今回の資料では確かめていません)
2025年29.1%41.1%(12月を上回る)
2023・2024年はインテージ「知るギャラリー」と、同じ内容のRIETIのコラムから(2024年の調べは、2024年に寄付した10,882人に2025年1月に聞いたもの)。2025年はRIETIのコラムから(2025年に寄付した20〜64歳の有職者で個人年収300万円以上の10,850人、2026年1月に調査)。民間の調べで、総務省の数字ではありません。

RIETIのコラムは、制度の改正がなかった2024年について「12月が50.6%と最も高く、典型的な年末集中が確認された」としています。私の「年末に偏りがち」という感覚は、この年の結果とは重なります。

ところが2025年は、9月(41.1%)が12月(29.1%)を上回りました。2025年10月1日から、ポイントを付けて寄付を集めることが禁止されたため、その前の9月に駆け込みの寄付が集まった、と、RIETIのコラムは説明しています。2023年も、制度が変わる直前の9月に28.5%と、12月に次ぐ高さになっていました。

つまり、「12月が最も多い」年もあれば、制度の変わり目で別の月が上回る年もありました。毎年かならず年末に集中する、とまでは言えません。

受入額は、平成20年度の81.4億円から約1兆3,314億円へ

ここからは、総務省の現況調査の数字です。令和7年度の受入額は約1兆3,314億円、件数は約5,963万件でした。これは都道府県と市区町村のすべての、令和7年度(2025年4月1日〜2026年3月31日)の決算見込の数字です。

調査には、平成20年度からの全国の移り変わりが載っています。主な年度を棒で並べてみました。

年度ごとの受入額・件数と、住民税の控除を受けた人を見比べる

ふるさと納税の受入額(全国、年度)

  1. 平成20年度81.4億円
  2. 平成27年度1,652.9億円
  3. 令和元年度4,875.4億円
  4. 令和2年度6,724.9億円
  5. 令和5年度1兆1,175.0億円
  6. 令和6年度1兆2,727.5億円
  7. 令和7年度1兆3,314.3億円

令和7年度は決算見込の数字だワン。

ふるさと納税の受入件数(全国、年度)

  1. 平成20年度5.4万件
  2. 平成27年度726.0万件
  3. 令和元年度2,333.6万件
  4. 令和2年度3,488.8万件
  5. 令和5年度5,894.6万件
  6. 令和6年度5,878.7万件
  7. 令和7年度5,963.0万件

令和6年度の件数は、令和5年度より少しだけ少なかったワン。

住民税の控除を受けた人(課税の年度)

  1. 令和6年度課税1,001.4万人
  2. 令和7年度課税1,081.4万人
  3. 令和8年度課税1,151.4万人

令和8年度課税の分は、2025年1月〜12月の寄付についての数だワン。

総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」(2026年7月31日)の表から。間の年度は省いています。受入額と件数は、地方団体が個人から受け取った寄付金を数えたものです。

受入額は、並べた年度ではどれも前より増えていますが、件数を見ると、令和6年度(約5,879万件)は令和5年度(約5,895万件)よりわずかに少なく、令和7年度に約5,963万件と増えていました。金額と件数が、いつも同じように動くわけではないようです。

直近の年度ごとの受入額は、ふるさと納税の現状のページでもまとめています。

住民税の控除を受けた人は約1,151万人。こちらは「年」で数える

同じ調査には、令和8年度課税で住民税の控除を受けた人が約1,151万人、控除額は約9,524億円とあります。控除を受けた人の数は市町村民税で数えたもの、控除額は道府県民税と市町村民税を合わせたもので、2026年6月1日時点の状況です。

気をつけたいのは、この数字の区切りです。控除の数字は、前の年(令和7年1月1日〜12月31日の間)にしたふるさと納税についてのもの。いっぽう上の受入額は、4月から翌年3月までの「年度」で数えています。同じ「令和7年」でも、指している期間が違います。

数字区切り期間
受入額 約1兆3,314億円・約5,963万件令和7年度(決算見込)2025年4月〜2026年3月
住民税の控除を受けた人 約1,151万人・控除額 約9,524億円令和8年度課税(令和7年中の寄付の分)2025年1月〜12月にした寄付
総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」より。令和7年度課税までの控除の数字は、各年度の「市町村税課税状況等の調」をもとにしたものです。

「年度」と「年」、どっちの数字? 3問

  1. Q1. 令和7年度の受入額「約1兆3,314億円」。いつからいつまでの分?

    • 2025年1月〜12月
    • 2025年4月〜2026年3月
    答えと解説

    答えは「2025年4月〜2026年3月」。受入額は令和7年度(2025年4月1日〜2026年3月31日)の決算見込の数字です。

  2. Q2. 令和8年度課税で住民税の控除を受けた「約1,151万人」。いつした寄付の分?

    • 2025年1月〜12月
    • 2025年4月〜2026年3月
    答えと解説

    答えは「2025年1月〜12月」。控除の数字は、令和7年1月1日〜12月31日のふるさと納税についてのものです。

  3. Q3. ふるさと納税は、年末でなく春や夏にもできる?

    • ○ できる
    • ✕ できない
    答えと解説

    答えは ○。総務省のよくある質問に「いつでもふるさと納税を行うことができます」とあります。税の軽減は「1月〜12月」の年単位です。

寄付は年の途中でもできる。区切りは「1月〜12月」

私の寄付は年末に偏りがちですが、総務省のよくある質問には、「いつでもふるさと納税を行うことができます」と書かれています。続けて、税の軽減については「1月〜12月」の年単位となり、たとえば1月に寄付した場合は、その年の12月までの1年が過ぎたあとに、その1年間の所得に対する課税の中で扱われる、と説明しています。

  • 自己負担の2,000円:1年間(1月〜12月)の寄付の合計額に対してかかるもの(総務省のよくある質問)
  • 確定申告をする場合:その年の1月〜12月にしたふるさと納税について、翌年の2月〜3月に申告する(総務省のよくある質問)
  • 控除される時期:所得税の分はその年の所得税から控除(還付)され、住民税の分は翌年度の住民税から控除される(総務省「税金の控除について」)
  • 所得税の寄付金控除:国税庁の案内でも、その年に支出した寄付金の合計額などをもとに計算するしくみです(国、地方公共団体への寄付金が対象にふくまれます)

春に寄付しても、年末に寄付しても、同じ1月〜12月の区切りの中で扱われる、ということです。自分の場合にいくら控除されるか、申告が要るかは、収入や家族の状況で変わります。くわしくは、国税庁の案内や税務署、お住まいの市区町村で確かめてください。

受入額は約1兆3,314億円、控除を受けた人は約1,151万人。数字を並べてみると、「年度」と「年」の区切りの違いと、寄付が集まる月が年によって変わることが見えてきました。

年の途中の寄付で、旬の時期に届くお礼の品を選ぶときは、「果物・野菜ガイド」の旬のカレンダーが手がかりになります。

※2026年10月16日に、総務省・国税庁の案内と、RIETI・インテージの公開のページで確かめた情報です。受入額は決算見込の数字です。月ごとの割合は民間のアンケートの結果で、総務省の数字ではありません。

参考にした情報